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2011年05月04日

家庭での自家発電コストはいくらか

電力会社から日に日に電気買いたくなくなっていく。
で、結局家庭で自家発電した場合のコストはいくらなのか?
幾つか計算してみた。

最初に計算結果を書くと以下の通り。

方式 燃料 燃料単価 1kWh当たりコスト
東京電力 ミックス 不明 17.87円 ~ 24.13円 (21.4~28.9円)
関西電力 ミックス 不明 16.76円 ~ 25.55円
エネファーム 都市ガス 144.83円 ~ 101.99円 36.2円 ~ 25.5円
エコウィル 都市ガス 144.83円 ~ 106.19円 56.9円 ~ 41.7円
ホンダ発電機 EU55is ガソリン 150円 37.26円
ホンダ発電機 EU9i ガソリン 150円 109.3円
三菱発電機 MGC900GP プロパンガス 330円 97円
マキタ発電機 RGi5 プロパンガス 330円 126.9円

初期費用、基本料金、メンテナンスコストは含んでいない。
東京電力の括弧内の数値は2割電気代を上げたもの。
エネファーム強い。
2割電気代が上がると電気代と大差なくコストで発電できる。
ただ、エネファームは電気がないと発電できない仕組みなので、この他に電気も使う。
エコウィルも同じ。
後、発電機類は他にエンジンオイルも必要。
計算方法は後で書くが、間違っている可能性もある。

この記事によれば、エネファームは『電気事業法』の制約で電力会社の電気がないと動かないようになっているようだ。
もう技術的に家庭用ガス発電で、現在の電気代に肉薄する装置は作れると思われる。
後は装置価格と規制緩和か。

太陽光発電はほとんどイニシャルコストでランニングコスト出しづらいので除外しているが、20年~10年で初期費用をペイ出来ると試算されている。
今、全量買取制度が議論されているので、これが通ればもっと短い期間でペイ出来るようになる。
8年以下かもっと短い期間とも。
そうなると太陽光発電はかなり魅力的になる。

以下、実際の計算。

エネファームで試算してみる。
機器のスペック は、ここで見られる。
燃料電池発電ユニット と 排熱利用給湯暖房ユニット が分離して書かれているのでその辺りよくわからないが、燃料電池発電ユニットの仕様で計算してみる。
最大ガス消費量は、2.2kW(1,892kcal/h)と書かれている。
この最大ガス消費量の時に 700W 発電すると仮定する。
東京ガスの都市ガスの熱量は、東京都・神奈川県・千葉県・茨城県・栃木県・埼玉県では45MJ/m3(10,750kcal/m3)となっている。
つまり、1,892kcal/h は 0.176 m3 (176L) に相当する。
東京ガス料金表を見ると、単位料金(円/m3)は、最高 144.83円でエネファームプランで最大使うと 101.99円。
ガス代は、いっぱい使うと安くなる仕組み。
176L で、700W と言うことは、1kW で約 251L。だいたい1m3(1000L)の1/4になる。
144.83 / 4 = 36.2075 円
101.99 / 4 = 25.4975 円

東京電力の電気代は、17円87銭 ~ 24円13銭。ガス代とは逆に使えば使うほど高くなる仕組み。


エコウィルの場合は、最大ガス消費量で4.92kW(4,230kcal/h)で発電出力 1kW。
エコウィルプランの場合、最低料金が少し上がって106.19円。
393L で 1kW発電。
これで計算すると1kW当り 56.91819円 ~ 41.73267円。


小型のホンダ ガソリン発電機 EU9i で計算。
900W * 3.2時間 = 2.88kWh 発電。
燃料代は 2.1L * 150円 = 315円。
これで単価を出すと1kW当り 315 / 2.88 = 109.375円
もし、ガソリンが安くなって 90円くらいまで下がると
2.1L * 90円 = 189円
189 /2.88 = 66円
これくらいになる。

大きなホンダ ガソリン発電機EU55is で計算。
5500W * 10.1時間 = 55.55 kWh 発電。
燃料代は 13.8L * 150円 = 2070円。
これで単価を出すと1kW当り2070 / 55.55 = 37.26円

もし、ガソリンが安くなって 90円くらいまで下がると
13.8L * 90円 = 1242円
1242 / 55.55 = 22.35円
これくらいになる。

ガソリン発電機もコスト的にいい勝負する。


三菱携帯発電機 MGC900GP ( PDF ) の場合。
ボンベ 5kg は、2500L。
プロパンの価格を見ると、1m3 ( 1000L ) で 330円。
つまり、ボンベ 5kg では、825円。
10時間 x 850W = 8.5kWh
825 / 8.5 = 97円
少し高めだが、携帯用と言うことで仕方ないか。
もっと大型のがあればコスト的に張り合えそうな気がする。


マキタのプロパン、ブタン両用式のものの場合。
13時間 * 500W = 6.5kWh
825円 / 6.5 = 126.92円
こちらはもう少し高い。
ただ、カセットコンロのボンベも使えるようになっているので、非常時の汎用性は高い。


幾つかの方式でコストを計算してみたが、めちゃくちゃ高いと言うことはないようだ。
と言うか、これを見ると大規模でやっている電力会社の電気代の高さが際立つ。
工場等で自家発電設備を持った方がかなり割安というのも納得できる。
家庭では難しいが、企業であればもっと大型の効率の良いものが使えて、燃料も安く買えるだろうから電力会社から買うよりも安くなるんだろう。
家庭の場合も上記の通り今後の電気代等の推移から考えると、自家発電も悪くない選択肢になってくるかもしれない。
電力会社から出来るだけ電気買いたくないのであれば、考える余地はある。

投稿者 Takenori : 2011年05月04日 21:52


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コメント

ソーラーはバッテリー交換
インバーター設備の保守
光電池の寿命などコストがかさみます。

投稿者 えこ : 2012年02月08日 23:18


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